特殊小型船舶免許を取得することになったので、服装や持ち物などの事前準備をしてみました。

船舶免許

一級小型船舶免許に続いて、水上オートバイを運転できる特殊小型船舶免許を取得することにしたので、教習所への申し込みから当日を迎えるまでの準備について記してみました。


これまでに思い立って「一級」小型船舶操縦士免許を取得してみたことを話してきましたけれど、 さらに思い立って「特殊」小型船舶免許を取得することにしました。

特殊小型船舶というのは「水上オートバイ」のことで、他にも「水上バイク」や「ジェットスキー」「マリンジェット」「PWC(パーソナルウォータークラフト)」とも呼ばれたりします。これを操縦するためには、特殊小型船舶免許が必要になります。

特殊小型船舶

特殊小型船舶という名称は一般的な感じがしないので、ここでは「水上オートバイ」と呼ぶことにします。免許制度上は「小型船舶」という 括りになっていますけれど、プレジャーボートなどに乗れる「一級小型船舶免許」や「二級小型船舶免許」とは別な感じで、水上オートバイには 「特殊小型船舶免許」を持っていないと乗れないことになっています。

ただ、それが大きく違うくらいで、それ以外の免許の取得方法やその難易度だったり、免許取得後に乗るにはどうしたらいいかといったことなど、 全般的にはプレジャーボートのような小型船舶と同じ印象なので、それらについては以前に記載した こちら が参考になると思います。

教習所への申込

そもそも、一級小型船舶免許を取得し終えたついこの間まで、水上オートバイには興味がまったくなかったのですけれど、 一級船舶免許の教習が終わって免許が手元に届くまでの間に、学科審査を担当されていた世良先生とお話をする機会があって その中で水上オートバイの免許を持っているかみたいな話になって、そうしたら急に「水上オートバイも良さそう」みたいな 気持ちが湧いてきたのが、今回に特殊小型船舶免許を取得してみようと思ったきっかけでした。

登録教習所での取得へ

取得するにあたっては、一級小型船舶について調べたり予習をしているときにも、水上オートバイの話はいろいろ届いてきたりしていたので、事前準備で難しいことは特にはありませんでした。こちらも独学で取得することは可能らしくてそれも検討してはみたのですけれど、 国家試験に 1 回でも落ちれば教習所と同じくらいの値段になりそうだったことや、一級小型船舶のときに教習所で習ってよかった印象があったので、 今回も一級小型船舶と同じ登録教習所 「マリンライセンスロイヤル」 で 取得することにしました。 一級のときによくしていただいたので、それのお礼みたいな気持ちもあったりします。

船舶免許を持っていれば、教習期間は 1 日間

教習の日程は、一級小型船舶免許を持っている場合は、学科試験の範囲のうちの「操縦者の心得及び遵守事項」と「交通の方法」が免除されて「運航」だけを 受ければ良いとのことでした。教習期間も半分になって 1 日間になるとのことです。

せっかくなので河口湖教室

教習する場所については、マリンライセンスロイヤル東京さんの場合は 「千葉教室」「河口湖教室」 の 2 つが選択でましたけれど、横浜市青葉区の自宅から、千葉方面は行き慣れていたものの近そうに思えてなんだかんだで遠かったりするのと、 河口湖は遠いかと思えば案外近くて同じくらい、せっかくなら真新しい場所で教習しても楽しいかと思って、河口湖教室での教習を申し込みました。

とりあえず、先に受講を終えていた「一級小型船舶免許」が正式に手元に届くのを待って、それから申し込みを行うことにしたのですけれど、 2020 年 8 月 15 日の時点では既にほとんどの「特殊小型船舶免許」の教習が予約でいっぱいになっていました。 ただ、そんな満員揃いな教習予定の中でなぜか 9 月 12 日の教習だけが「空き有り」の表示になっていました。 なんとなくおかしかったので、念のためマリンライセンスロイヤルさんに問い合わせてみると「空き有りになっているなら大丈夫だと思う」とのことで申し込んでみたのですけれど、やはり満席だったらしく別日程での教習となりました。

ただ、このときにいろいろ計らってくれて、最初に見込んでいた予定より前の 9 月 6 日で日程を組んでくださいました。 以前の一級小型船舶免許の講習で実技教習が延期になったときもそうでしたけれど、日程の隙間を率先して探して 打診してくれるみたいなこういう心遣いは嬉しいものですね。

教習料金の割引について

そして申し込みを確定してみると、マリンライセンスロイヤル卒業割引というがあるらしく、そして自分の場合は申請手数料が割引なるとのことでした。 申請手数料の割引は、自分が「一級船舶免許」を取得してから 1 年に満たないからなのか、身体検査証明書と住民票の提出が不要になるらしく、 そのためなのかもしれません。

そんな割引を、該当しているかをちゃんと状況を調べて配慮してくれるあたりにも好印象でした。 申し込みの際に卒業生かどうかを申告する欄もなかったと思うので、チェックもなかなか大変そうです。

免許証の提出と再交付までの期間に注意

申し込みも済んで、教習当日に向けた準備に取り掛かるわけですけれど、 教習所で受講する際にひとつ意識しておきたいことがありました。

既に小型船舶操縦士の免許を持っている人は、教習当日に免許証をマリンライセンスロイヤルさんに預けることになります。 そして免許は、新しい免許が発行されるまで手元に戻ってこない感じです。免許が届くまでには 1 ヶ月近くかかるので、 その間は実質的にプレジャーボートを操船できなくなります。

ただ、これについては相談にも応じてもらえそうな感じでしたので、その間に船に乗る予定のある人は事前に マリンライセンスロイヤルさんに相談してみると良いかもしれません。

教習を受講するまで

ホームページ経由での申し込みも無事に終わって、後日に郵送で申込用紙が送られてきました。 それから教習当日までに行ったことを記してみます。

入学申込書を提出する

郵送で送られてきた書類の中から、入学申込書などの必要なものを揃えてマリンライセンスロイヤルさんへ郵送しました。 必要な書類は同封されていたチェックリストの通りで、基本的には前回の一級小型船舶免許と同じですけれど、 今回は前の教習を受けて間もないのもあって「身体検査証明書」と「住民票」の提出が不要で、自分の場合は次の書類を 送付することになりました。

小型船舶免許のコピー

今回は前と違って「小型船舶操縦免許のコピー」が必要になりました。 既に「一級」が許可された小型船舶操縦免許証を持っている状態で「特殊」の免許を取得すると、 既存の免許証は無効になって新たに「一級」と「特殊」が許可された 1 枚の小型船舶操縦免許証が発行されます。

そのために必要なのかはわかりませんけれど、小型船舶操縦免許証のコピーが必要とのことでしたので、 両面ともにコピーした紙を提出書類に含めておきました。なお、免許証の原本は教習当日に提出する必要があります。

誓約書

そしてもうひとつ、一級小型船舶免許の教習とは違って「誓約書」というものの提出も必要とのことでした。

眺めてみると「本人の故意または不注意によって生じた事故による死亡や障害、損害については本人が責任を負う」みたいなことが書かれていて、 なかなか恐ろしい心地がしました。 事前に水上オートバイについて調べてみている中でも世間から危険運転や重大事故などの話が届いてきていたので、 そういった事情もあるのかもしれません。

宿泊する場所を決める

今回の教習会場は 「河口湖教室」 ですけれど、 自宅からそこまで 2 時間程度で着くらしいものの、開始が朝早い可能性が高いのと道路が渋滞しても困るので、 前日から近くに宿泊することにしました。

泊まれる場所を探してみると、ちょうど良い場所に 「富士ビューホテル が見つかりました。 立地がまさしく絶好で、教習会場まで徒歩 5 分で到着するのが嬉しいところです。 料金は少し高めなものの、観光も兼ねて泊まってみると良い感じかもしれません。

教習の開始時間

教習当日の時間については、ホームページで申し込んで数日後に到着した書類には「集合時間は 8:00 を予定」と記されていて、 事前に問い合わせて尋ねたときにも目安として 8:00 から 18:00 くらいみたいに聞かされました。 確定するのは教習の前々日とのことで、確定を待ちつつ宿泊日程は目安の時間を参考に検討しましたけれど、最終的には今回は、開始は予定通りの 8:00 から、 そして終了は 14:20 という予定になりました。

予習

今回は教習の予約をしてから当日までに 19 日ほどあったので、その期間を使って予習をしておくことにしました。

学科の予習

学科については、既に一級小型船舶免許の教習を受けたせいもあるのでしょうか、今回はなぜか大丈夫そうな気がして 予習はまったくしませんでした。学習用の本なども購入しませんでした。インターネットで少し勉強できたら良さそうとは 思ったのですけれど、練習問題ならありそうだったのですけれど、普通の教本みたいなページがすぐには見つからなくて 結局なにもしませんでした。練習問題での学習は個人的に、候補の中の "間違った答え" も見ることになって正解と混乱して しまうのが苦手な印象です。

ちなみに教習で使用したテキストは 「特殊小型船舶操縦士教本」 で、 こちらを教習当日にもらって教習時間の中で学習しました。

実技の予習

代わりに実技は重点的に予習しました。

操船方法については、一級船舶免許の予習でもお世話になった 「堀越学園チャンネル」 さんの次の動画を主に眺めていました。

これらの動画だけだと「船体の点検」あたりが不安だったので、それらについてはこちらも一級船舶免許の予習でもお世話になった ビデオメッセージ VIDEOMESSAGE さんの次の動画で、操船方法も含めて予習しました。

動画を眺めた比重としては、「堀越学園チャンネル」 さんの動画はなんだか一緒に教習を受けているような仕上がりの動画で、こちらを何回か眺めて水上オートバイを運転する「体感」みたいなものを学習しました。 対して ビデオメッセージ VIDEOMESSAGE さんの動画は、 実際の試験を忠実に再現されているような安心感があるので、特に教習直前にはこちらの動画をずっと繰り返し眺めてました。

コースを覚えておく

予習する上で特に大事になるのは「コースを覚えておく」ことになりそうです。 実技審査のときには、スタート地点から「コース1」と「コース2」を先生の案内なく操船する必要があるので、 それを事前にしっかり頭に入れておければその分だけ操船に注力できて安心です。

持ち物と服装の準備

服装を用意するにあたっては、以前に一級船舶免許の教習を受けていたので準備しやすいかと思いきや、 自分が水上オートバイというものにぜんぜん関心を持っていなかったのもあって、 いざ用意しようとするとぜんぜん想像がつきませんでした。

そこでここでは、マリンライセンスロイヤルさんから事前に送られてきた「船舶免許教習の服装・持ち物チェックシート」を中心に、 用意してみたものを綴ってみます。 一級船舶免許教習のときの持ち物は こちら で紹介して、それと共通するものもありますけれど、それらも含めて改めて紹介してみます。

動きやすく汚れの気にならない服

こちらが個人的には難関で、動きやすく汚れの気にならない服という条件は一級船舶免許のときと同じでしたけれど、 それに加えて「肌の露出が少なめのもの」という記載があったり、そうかと思えば「濡れても構わない長袖(半袖)半ズボン」との知らせも届いたりして かなり悩みました。インターネットで調べてみると、明らかに露出高めな水着だったり、全身にしっかりとしたウェットスーツで纏う姿ばかりが目に 届いてきましたけれど、そういった服装までは求められてはいなそうです。

いろいろ悩んでみたのですけれど最終的に、上半身側は一級船舶免許の教習で用意したティーシャツとユニクロパーカーを着ることにしました。 下半身側は 7 分丈の良さそうな 速乾ハーフパンツ があったのでそれを用意してみることにしました。 実際に乗ってみた感じとしては、この服装で大丈夫でしたし、長ズボンでもとりわけ裾がしっかり濡れても問題なくて支障なく跨ぐ動作のできるものであれば問題なさそうな印象です。 教習当日も終えて思ったこととしては、要は、腰まで水にしっかり浸かっても問題ない服装みたいに考えると良いのかもしれません。プレジャーボートのときには 海に入ることはあまり考えませんでしたけど、水上オートバイの場合は普通に水遊びするような感覚で用意してちょうど良さそうな気がしてきました。

レインウェア

レインウェアは雨が降る可能性があるので持ってくるように言われていたので、一級船舶免許のときに用意した、コロンビアというメーカーの "オムニテック" という完全防水素材でできた ジャケット と同じ素材のズボンの上から履けるものものを持参しました。

雨模様な日だったので教習の最初のうちは雨具を着ていたのですけれど、水上オートバイに乗る頃には太陽がきらきらしていて 通り雨程度の不安しかなさそうだったのと、水上オートバイの操縦中にそこそこ濡れるとしたらそこまで防水を心がける必要もなさそうな気がして、 操船時には着用しませんでした。 実際のところ少なくとも今回の教習では足元はしっかり濡れたものの、身まではほとんど濡れることなく、上半身の濡れが気になることはありませんでした。

滑りにくく、濡れてもいい靴(必須)

教習中の天気は良くて波風もほとんどなかったはずなのですけど、足元は運転中に普通にしっかり水を被ってなかなか乾かないくらいにしっかり濡れたので、今回に合わせて購入してみた 「マリンシューズ」 が重宝しました。濡れても構わないものであれば、普通のスニーカーとかでも大丈夫そうです。

靴底が厚手のものを選んでおいたので、宿泊したホテルから教習会場までや教習中に付近を移動するときに安心感があったのが良かったです。 水捌けが良さそうな素材で作られていたため、すぐに乾くものかと思っていたのですけれど、素足で履いて他に水を溜め込むものがなくても濡れると 1 日中、 乾くことはなかった感じです。教習後に移動したりするなら、替の靴があると良さそうです。

ネックウォーマー(必要に応じて)

自分は用意しなかったのですけれど、夏でもネックガードみたいなのがあると、強い日差しを遮れて快適かもしれません。 教習を担当されていた先生方はしっかり装備されていました。

帽子(用意するなら要検討)

帽子は、一級船舶免許教習のときには持ち物チェックシートに挙げられていましたけれど、 水上オートバイの教習では挙げられていませんでした。実際に教習を受けてみた感じでも、普通の帽子だと風であっという間に飛ばされそうです。

タオル(教習後にはあると良いかも)

タオルも首にかけるような持ち方だと、風で飛ばされそうな気がします。足元はしっかり濡れるので、操縦後に水分を拭うためのタオルは用意して 持っておくのが良さそうです。

サングラス(必要に応じて)

持ち物チェックシートに推奨として記載されていたサングラスは、今回も以前に購入した 偏光サングラス を持っていきましたけれど、こういうものをかける習慣がないのもあって、今回もかけずに教習を終えました。 先生方はしっかりしたサングラスをかけてらしたので、あると良いのかもしれません。

酔い止め(必要に応じて)

自分は一級船舶免許の教習で船に乗ったときには船酔いする気配がなかったので、今回も不安は感じなかったのですけれど、 もしものときに備えて今回も「酔ってからでも利く」とされる 「センパア トラベル1」 という薬を用意して身につけておきました。

飲み物

持ち物チェックシートに「飲み物」とあって、とても普通な持ち物なのですけれど、 水上オートバイ自体にはペットボトルホルダーなどはなさそうでした。 持ち込もうと思えば、身に付けられるペットボトルホルダー等で不可能ということはないのでしょうけれど、とりあえず教習のときは 水上オートバイに乗り込む前後でしっかり水分補給をしておくのが良さそうです。

手袋(必要に応じて)

持ち物リストには「防寒対策」として手袋が記載されていましたけれど、インターネットで調べていると「水で手がふやけて怪我しやすくなるため」との 必要性が記載されていたりしました。冷え込むような時期ではないので迷いつつも念のため 「マリングローブ」 を用意して持っていきました。

結果的には、少なくとも今回の教習ではマリンライセンスロイヤル河口湖教室でグローブを貸してもらえてそれを使いましたけれど、 安心感があって操作しやすかった気がするので、自分の手に合うものを持っていくと良い感じかもしれません。

日焼け止め(推奨)

こちらは持ち物チェックシートには記されていませんでしたけど、一級船舶免許のときに役立ったので、今回もそのときと同じ 「スキンアクア UV スーパーモイスチャーエッセンス」 という 日焼け止めを持っていきました。普段は使わないので詳しいことはわからないのですけれど、紫外線のカット性能の他にも、水に強いかどうかとか、 液体かクリームかで塗りやすさが変わってきたりとか、いろいろあるみたいなので、詳しい人に聞いて選んでみるのも良いかもしれません。

着替え(推奨)

そして持ち物シートには、落水する可能性があるため着替えをと書かれていました。 最近の水上オートバイは大型化して転覆しにくくなっているらしく、今回の教習の中で湖に落ちることもなかったですけど、 それでも転覆することを前提に設計されているらしいです。 落水しなくても濡れる可能性は高そうですし、足元はおそらく確実に濡れるため、着替えは念のため持っておくと安心のような気がします。

ただし、今回の教習を受けた 4 名とも、着替えが必要になるほど濡れることはなかったようなので、必須というわけでもなさそうです。

まとめ

そんな感じで、水上オートバイに乗るための「特殊小型船舶操縦士」取得に向けていろいろ準備をしてみました。 実際に教習を受けてみた印象や、これから先の操船体験したりしてみた感想などは順を追って記していこうと思います。